
自宅でできるたるみ予防
医薬部外品の化粧品
今日は、たるみの予防についてお話ししたいと思います。
クリニックに通うことは、なかなか敷居が高いと感じる方も多いと思います。そこで、自宅でもできるたるみの予防方法について少し話したいと思います。
皆さんは、たるみに効くと謳っている化粧品があることをご存知だと思います。

これらの化粧品は、医薬部外品として認められています。理論的には、たるみに効く可能性があると思われますが、浸透力には限界があります。
たとえ深く届いたとしても、真皮の奥深くまでは届かないと思われます。
しかし、手軽に自宅で使えるたるみ予防として、これらの化粧品を使用することは良いと思われます。ただ、これだけで全てが解決するわけではないと思われます。
これらの化粧品に使用される原理としては、ビタミンAの仲間が使われています。ざっくりとした話になりますが、これが効果的な理由です。
ビタミンAの仲間であるレチノイドには、レチナール、レチノール、トレチノインなどの種類があります。これらを使用することにより、皮膚のターンオーバーが改善され、たるみに効果があるとされています。

この原理は、化粧品を含む塗るたるみ治療やたるみ予防にも共通しています。
ただし、前述の通り、浸透には限界があります。そのため、これらの化粧品は、きっかけや現状維持に役立つ可能性がありますが、深いところまで治療することはできません。
脂肪層、靭帯、筋肉、筋膜、骨の萎縮など、深い部分のたるみに対しては、これらの化粧品のみで解決することはできません。しかし、何もしないよりは、きっかけとして使用することが良いと思われます。
たるみの原因である深層の組織の緩みには効果が期待できないため、現状維持や予防に限定的に使用することをおすすめします。また、ビタミンA誘導体の軟膏もありますが、医師からの説明を受けてから使用することが必要です。
使用量や使用頻度をしっかりとコントロールすれば、若い方でもたるみの予防に役立つことがあります。しかし、全体的なたるみに対しては有効ではありませんので、注意が必要です。

副作用や副反応も起こりうる
ただ、効果をしっかり出すには、副作用や副反応が起こることもあります。
例えば、赤みが出たり、角質がめくれたり、乾燥したりすることがあります。それは、私たち医師が普段の皮膚の状態を見ながら、これは使うべきですよと説明し、審査した上で、たくさん使ってもらったり、少し減らしてもらったり、指導しながら使っていただくことで、予防に役立つと思います。
化粧品が悪いというわけではありませんが、化粧品の効果は濃度や反応に限界があると思います。ですから、化粧品を最初の入り口として使っていただくのは良いと思いますが、もし機械や治療注射などの治療費や後遺症が心配な場合は、当院では痛みを和らげる軟膏を老化を遅らせる目的で処方したり提供することもできますので、興味がある方は診察に来ていただければと思います。
今日はたるみの予防について説明させていただきました。